外構が防犯対策になる理由とは?防犯力を高める外構アイデア
家の外構は住宅の見栄えを美しくするだけでなく、防犯力を高める重要な要素です。フェンスや門扉、植栽などの外構を設置すれば、敷地内の様子が確認しにくくなり不審者の侵入を阻止できる確率が高まります。しかし、防犯力を高める外構のイメージができていない方もいるのではないでしょうか。この記事では、外構が防犯対策になる理由や外構の具体的なアイデア、街の空き巣犯罪率から見た外構の重要性をご紹介します。
外構の基本的な役割
外観の基本的な役割は、住宅の景観をより美しくすることです。デザイン性の高い門扉やフェンス、塀などで外構が整備されると全体の見栄えが良くなります。外観にこだわるメリットは、居心地が良くなる点、より充実した生活を送れる点です。
例えば、門扉のデザインを重厚にすれば重厳な雰囲気を演出でき、植栽を凝った配置にすれば自然の囲まれた趣のある外観を実現できます。
また、外構は快適な暮らしをサポートします。例えば、地面が土の駐車場は雨の日にぬかるみやすく、駐車すると泥が車にはねてしまうのがデメリットです。外構工事でコンクリート舗装を行えば泥がはねにくくなり、さらには雑草が生えなくなって庭掃除の手間を省けます。
玄関までのアプローチにコンクリート舗装を施して歩きやすいようにしたり、段差をなくして転倒リスクを軽減したりするなど、安全性の強化も外構の役割です。舗装したアプローチに光を照らせば、夜道でも安全に歩けます。
外構はデザイン性・機能性・安全性以外にも、家庭のプライバシーを守る役割も果たします。例えば、庭やテラスに壁やフェンスを設置したり、窓付近に植栽を配置したりすれば、外からの視線を遮りプライベート空間の確保が可能です。
このように、外構には複数の役割があります。外構はデザインや機能的な面に加えて、防犯性や安全性にこだわる必要があります。
街の空き巣発生件数から見る外構の重要性
「令和4年の犯罪情勢」によると、香川県で発生した令和4年中の住宅侵入罪は増加傾向との結果が出ています。令和4年中の重要窃盗犯の認知件数は253件で、うち239件が侵入盗です。239件のうち、住宅以外の侵入件数は150件、住宅を対象とした件数は89件となっています。前年(令和3年)の住宅を対象とした件数は69件のため、1年間で20件増加しています。
侵入罪を手口別に分けると、空き巣が45件、忍び込みが34件、居空きは10件です。前年より空き巣が1件、忍び込みが14件、居空きが5件増加しています。空き巣は、留守の住宅を狙った犯行で、忍び込みは住む人が寝静まったときに敷地内に忍び込む犯行、居空きは住宅に人がいるのにも関わらず、様子を見ながら侵入する犯行です。
調査結果を見て分かるように、香川県の空き巣を含む住居侵入率は前年よりも増加傾向です。中でも、留守の住宅を狙った空き巣が全体で45件を占めているため、他人事と思わず高い防犯意識を持って住宅を守る必要があります。
防犯対策として「ポストに郵便物を溜めないようにする」「ドアや窓の施錠を忘れない」「外出時でも電気を付けておく」などがあります。これらの基本的な対策も重要ですが、外構で人が侵入しにくい環境を整えるのも大切です。
防犯対策が取られていないと、空き巣のターゲットになり家庭の大切な物やお金が盗まれるリスクもあります。一方、高いフェンスやセキュリティゲートを設置して中を見えにくくすれば、侵入を阻止できる可能性が高まります。
外構の見直しは美観の向上だけでなく、家族とその財産を守るために必要な防犯対策です。外構を強化した住宅が増えることで、香川県の美しい街並みの創出につながるのはもちろん、増加傾向にある住宅侵入犯罪を街全体で防げます。
外構が防犯対策になる理由
防犯対策が取られた外構は、不審者の侵入を物理的に阻止するだけでなく、心理的な抑制としても働きます。外構が防犯対策になる理由を理解し、快適で安全な暮らしの実現に役立てていきましょう。
外部からの侵入経路を防げるから
外構を設置すると、外部からの侵入を物理的に阻止できます。不審者は「入りやすい」と判断した時点で、その住宅を侵入のターゲットにするためです。例えば、フェンスがなく簡単に足を踏み入れられる外構の場合、侵入者は障害が少ないと判断する可能性があります。
外構で設置された高いフェンスや頑丈な門扉は、侵入者にとって簡単に乗り越えられない障壁となり、侵入を諦める理由にもなります。またセキュリティゲートは、侵入者に対して強い警戒心を持たせられるのがメリットです。
外構で防犯力を高めるのと同時に、センサーライトや防犯カメラを設置してセキュリティを強化すると、さらに防犯力が高まります。
敷地内の様子が確認しにくくなるから
外構が防犯対策になる理由の一つとして、敷地内の様子が確認しにくくなることが挙げられます。空き巣などの不審者は、侵入前に敷地の作りや様子を下見してから犯行に及ぶのが一般です。もし、敷地内に外部からの視線を遮る物がなく、誰でも簡単に住宅周りの状況を把握できてしまうと「入りやすい」と認知され、空き巣の被害に遭う可能性が高まります。
目隠し用のフェンスや塀、生け垣、植栽を外構で設置すれば、敷地内の様子や不在の時間帯が分かりにくくなり、狙われるリスクも低くなります。ただし、住宅を完全に閉鎖空間にするのではなく、部分的に視界を遮ることで不審者の侵入を防ぎましょう。さらに、近隣住民が異変に気づけるようにするような外構が望ましいといえます。
侵入者の心理的抑制に
外構の整備は、空き巣の心理的抑制にもつながります。手入れや管理が行き届いている外構は、家主が防犯に高い意識を持っている印象を与えるためです。侵入のターゲットから外したり、犯行を躊躇したりする可能性が高まります。例えば、重厚な塀や丁寧に整備された庭、部分的に設置された照明やカメラなどは、住人が常に家の周囲に注意を払っていることを示唆します。
また、侵入者に「見られているのではないか」と感じさせる外構を作るのも大切です。人の視線を感じると、侵入をためらう可能性があります。外構は物理的な侵入経路の遮断だけでなく、心理的な面から侵入者に警戒心を抱かせる効果もあるため、きちんと整備することが重要です。
防犯力を高める外構のアイデア
フェンスや門扉の設置は、防犯対策として有効です。頑丈な材質でできた高さのあるフェンスは、不審者の侵入リスクを物理的に抑えられます。さらに、フェンス上部に尖った飾り金物を設置すると、危険を感じさせ不審者が侵入を諦める要因となります。門扉は、敷地の境界線が明確となるため「ここから先は私有地である」といった意識を強く持たせられるでしょう。
外部の目が届きやすい場所に植栽を設置するのも効果的です。低木や中木を設置することで、外からの目線を遮断しプライバシーを保護する効果があります。植栽自体が人目を引くため、不審者の侵入を心理的に抑止する効果も期待できます。一方で、庭木が茂りすぎると犯罪者の隠れ場所になってしまうため、定期的な管理が必要です。
住宅がオープンガーデンの方は、セミクローズガーデン、クローズガーデンへの切り替えも検討しましょう。開放的な空間のオープンガーデンは、不審者が身を隠せる死角がなく防犯性もある一方で、敷地を妨げる障害物がないため侵入しやすい点がデメリットです。
低めのフェンスや柵を設けたセミクローズガーデン、住宅の周りを囲むように塀やフェンスなどを設置するクローズドカーデンなら、物理的に侵入経路を妨げられます。
また、外構で敷地と道路の境界を明確にするのも重要です。例えば、フェンスやレンガ、石積みなどを道路に面した敷地に置くと、不審者が侵入を試みる際に警戒心を抱く可能性があります。
フェンスや柵と併せて、センサーライトや庭園灯などの照明設備の設置も効果的です。敷地内が暗いままだと、夜間は不審者が隠れやすくなります。センサーライトが設置されていると、不審者が近づいた際に自動で点灯するため、不審者の心理的抑制にもつながるでしょう。
また、玄関のアプローチや敷地の入り口に照明を配置にすると、住宅の防犯性だけではなく安全性も高められます。
空き巣事件に巻き込まれないために、防犯力や安全性を高める外構を考える必要があります。フェンスや植栽、照明など、外構のあらゆる要素を組み合わせて防犯性を高めていきましょう。
吉村建設の外構工事による防犯対策の事例
吉村建設では、デザイン性・機能性・安全性・防犯力を高める外構を施工しています。ヨーロッパ風のご自宅では「外からの視線を気にせずワンちゃんを庭で遊ばせたい」とのご要望があり、建物に合わせて白い壁とアイアンな門扉を設置しました。門扉から続くアプローチには天然石を使用し、外からの視線を遮りながらも高級感があるクローズドカーデンになりました。
当社自慢のスタンプコンクリートを駐車場の地面に施した施工事例です。大きな窓の前には、視線を遮れる重厚感のある塀を取り入れています。ご自宅の景観とプライバシーを両立させながら外構デザインをご提案しました。
まとめ
外構は住宅の景観を美しくするだけではなく、不審者の侵入を防ぐ防犯対策の役割も果たします。防犯意識が高い外構の住宅が増えれば、地域の街並みや治安がさらに良くなるため、今一度ご自宅の外構で防犯対策が取れているかを見直しましょう。
吉村建設では、デザイン性や機能性、安全性はもちろん、防犯対策を強化する外構デザインを設計いたします。快適で安全に日々の暮らしを送れるよう、ご要望に沿いながら外構工事を実施いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。