プライバシーを確保して快適に暮らす!外構で目隠しする方法とは

安心して快適に暮らすには、プライバシーが確保されていることが不可欠です。しかしプライバシーの確保を優先するあまり、目隠しだけに特化させて外構を設置するのは、環境悪化や防犯性の低下などのリスクを招く恐れがあります。機能性だけではなくデザイン性も取り入れればリスクを減らせ、外観もおしゃれで長く快適に暮らせる住まいになるでしょう。この記事では、プライバシーを確保できる外構アイディアや、目隠しを設置する際に考えるべきことをご紹介します。

 

目隠しをするメリット

目隠しを設置する最大のメリットはプライバシーの確保です。目隠しを設けることで、近隣住民や通行人からの視線を遮り、家族のプライベートな空間を守れます。特に、隣接する住宅との距離が近い場合、目隠しの設置によって視線を遮られ、良好な近隣関係を築く助けにもなるでしょう。また、自宅の庭やリビングルームが外部から見えなくなると、家族が安心してリラックスできる環境が整います。人目を気にせずカーテンや窓を開けられるので、心地よい陽の光や風を取り込んだり、家の中や庭で自由に過ごせたりできます。家族でバーベキューを楽しんだり、子どもたちが安全に遊んだり、大人が趣味を満喫したりと、家族がより充実した時間を過ごせるでしょう。

 

また、目隠しには防音効果も期待できます。道路に面した住宅でも、目隠しを適切に設置することで車の走行音や通行人の話し声を遮断し、静かな空間を保てます。防音効果のある目隠しを選べば、より快適な居住環境が実現できるでしょう。さらに、目隠しは安全性の向上にもつながります。外部からの視線を遮ることで、空き巣などの犯罪を未然に防ぐのに効果的です。侵入者にとって、住宅内部の様子が見えないことはターゲットにしにくくなる要因となります。家族の行動が一方的に外部に知られることもなくなります。子どもや高齢者がいる家庭での目隠しの設置は、安心できる暮らしを手に入れるためのひとつの手段です。

 

目隠しは、住宅の美観を高める役割もあります。建物の外観と調和するデザインを選ぶと、住宅全体がより洗練された印象を与えるでしょう。また、背の高い目隠しは夏場の強い日差しを遮り、室内の温度を下げる効果も見込めます。風通しの良いデザインの目隠しを選べば、空気の循環を妨げずに快適な室内環境を維持することも可能です。適切に目隠しを設置することで、周囲の景観に自然に溶け込みながら、プライバシーと安全性を確保できます。デザイン性を重視すると、住宅全体がより魅力的に映るでしょう。

 

目隠しにはデザイン性も取り入れる

プライバシー確保のために外構を設置する際は、目隠しとしての機能性を重視するだけではなく、デザイン性も取り入れるとよいでしょう。プライバシーを確保する1番確実な方法は、機能性を重視して背丈よりも高い塀やフェンスで家の敷地を隙間なく囲うことです。しかし、地域との不調和や環境の悪化、防犯性の低下などのリスクが生じる可能性があります。隙間のない塀は外から見た際に圧迫感や近寄りがたい印象を与え、地域の景観にそぐわなくなってしまいます。

 

高い壁で隙間なく囲むと、風が通らず空気がよどみ日当たりも悪くなります。カビが生えやすくなる、植物が育ちにくくなるなど、住人にとっても住みやすい環境ではなくなってしまうでしょう。隙間のない壁は死角を増やし侵入者が隠れる場所を与えてしまうため、防犯性が低下するなどのリスクが生じる恐れもあります。プライバシーを確保するためとはいえ、すべてを覆ってしまう方法は無駄にコストもかかるため、よい手段とはいえません。リスクを低下させるには目隠しとしての機能を持たせながらも、デザイン性を取り入れて外観をよくしたり、隠す所とそうでない所でメリハリをつけたりするとよいでしょう。

 

人の視線が気になりプライバシーを確保したい、目隠ししたいと考えるきっかけの多くは「他人の視線が届いたとき」です。視線を合わせないためには、自分の目の位置に視界を遮るものを置く、ピンポイントで視線を遮るなどの方法があります。たとえばフェンスで囲う場合は、足元は壁を設置せずあけておき目の高さにだけフェンスを設置するとよいでしょう。ある程度隙間のあるフェンスを選ぶ方法もあります。フェンスのすぐそばを人が歩いていても視線が合わないので、プライバシーを守れます。風通しも日当たりも確保できるでしょう。侵入者が隠れようとしても完全には隠れられないので、防犯性も向上します。

 

窓や玄関のプライバシー確保には、手前に塀やフェンス、門柱、植栽などを狭い範囲で置いて、ピンポイントで視線を遮るとよいでしょう。庭木を1本だけ植えて隠す方法や、フェンスを背景に植栽を組み合わせる方法などもあります。隠したい所と見せてもよい所を明確に分けてメリハリをつけ、デザイン性も考えて外構を作れば、プライバシーを確保する機能を持ちながら、地域と調和し安心して快適に暮らせる住まいとなります。

 

プライバシーを確保できる外構アイディア

プライバシー確保のために外構で目隠しを設置する方法は、塀や目隠しフェンスを設置する、庭木や生け垣、シンボルツリーなどの植栽を植える、物置など大型の外構で目隠しする3つの方法があります。単体で設置するのではなく、複数の要素を組み合わせるのもよい方法です。単体では圧迫感が出てしまうものも、庭木と組み合わせて使うと安らげる空間になります。お互いの隙間を補い合ってプライバシー確保の効果がアップする組み合わせもあります。建物の構造や間取り、道路と面しているかなど周辺環境によって適した方法が違うので、どのような方法があるのかを知り自分の家に合ったものを取り入れていくとよいでしょう。

 

塀・目隠しフェンスを設置する

プライバシーの確保には、塀や目隠しフェンスを設置する方法が多く取り入れられています。塀やフェンスは耐久性が高くデザインが豊富で、プライバシーを守りながらも外から見たときに景観がよくなるメリットがあるためです。塀やフェンスは高さを確保でき、広い範囲のプライバシー確保に向いています。

広い範囲に設置する場合、隙間がないと圧迫感を感じやすくなりますが、隙間があるフェンスを選んだり、塀にスリットを入れたりすれば和らげることが可能です。風通しや日当たりもよくなり、侵入者が隠れにくいので防犯面でも安心できます。道路沿いやリビング前の庭などに設置するとプライバシーを確保でき、人目を気にせず自由に過ごせる空間が作れるでしょう。

 

塀や目隠しフェンスは単体で設置してもよいですが、植栽と組み合わせると目隠し効果がアップしやすくなります。フェンスの隙間と植栽の枝や葉の隙間をお互いが補い合って埋めてくれるので、目隠し効果が高くなり一層プライバシーを確保しやすくなります。塀やフェンスを途切れ途切れに設置し、隙間を埋めるように植栽を配置するとアクセントになりおしゃれです。塀やフェンスを背景に庭木を植えれば、塀独特の閉塞感や圧迫感を和らげ癒しを与えてくれる空間にもなるでしょう。

 

狭い範囲で使う場合には、玄関ドアの前や玄関アプローチに設置する方法があります。幅の狭いフェンスでも、設置するだけで視線を受け止めてくれるので、奥まで視線が届きにくくなりプライバシー確保に有効です。玄関アプローチがまっすぐに作られていてプライバシー確保が難しい場合でも、狭い幅の塀やフェンスを二段構えで設置すると視線を受け止め、視線を遮ります。さらに、先の空間を想像させることで奥行き感が出て、敷地を広く見せられる効果もあります。

 

植栽で目隠しする

自然な視線対策をしたい場合には、植栽を使った方法が有効です。プライバシー確保のために塀やフェンスを急に設置すると、不自然ではないかと心配する人もいます。しかし、家の敷地に植物を植えるのは自然のことなので、植栽での目隠しは視線対策と思われにくいのです。成長前の植栽は隙間が多く目隠し効果が低いですが、成長するにつれて枝や葉が隠したい所をカバーしてくれるので、プライバシーの確保ができます。周りに住宅や人通りが増えはじめ、プライバシー確保をしたくなったときにもナチュラルに目隠しができるメリットがあります。

 

植栽は、ピンポイントで隠したい場所に適しています。既製品のフェンスでは対応しにくい1m未満幅の目隠しも、細い木を1本植えればカバーでき、フェンスよりもコストを抑えやすいためです。塀やフェンスでは対応できない高い場所からの視線にも、シンボルツリーなど背の高い木でプライバシー確保が可能です。塀やフェンスで囲っていても、隣地の2階以上から見下ろせれば丸見えになってしまいます。枝や葉が広がる樹形のシンボルツリーを植えておけば、視線をカットしプライバシーを確保しながらも、木漏れ日などの癒し効果も得られます。シンボルツリーやそのほかの植栽、生け垣は隙間が多く、目隠し効果は塀やフェンスよりも低い場合がありますが、景観を高める効果があり機能性とデザイン性を併せ持つ優れた目隠し方法といえるでしょう。

 

植栽は植える際に樹種などをよく検討しておく必要があります。剪定などのメンテナンスや、虫の害、落ち葉の処理などが発生する可能性があるためです。剪定をしなくても樹形を保てる樹種や、虫がつきにくい樹種を選ぶとよいでしょう。常緑樹か落葉樹のどちらを植えるのかも、しっかりと考えた方がよいポイントです。常緑樹は冬の間も目隠しでき、落ち葉の処理が必要ない点はよいですが、冬の温かな日差しまで遮ってしまって陰鬱な庭になってしまう恐れもあります。落葉樹にすればやわらかな木漏れ日や風情を楽しめますが、冬は葉が全て落ちてしまい家の敷地が丸見えになってしまうことがあります。どんな植栽が自宅に合うのか、外構工事会社に相談して選んでもらうとよいでしょう。

 

物置・パーゴラなどの外構で目隠しする

視線を受けやすい場所に、物置など大型の外構を設置してプライバシー確保をする方法もあります。存在感があり目隠しに最適なうえ、収納や憩いなどの機能も提供してくれるためです。大型の外構は物置のほかに、パーゴラ、ガーデンルーム、サイクルポート、カーポートなどがあります。パーゴラは棒状の木材で作られているため、単体ではプライバシー確保の効果が低いのが特徴です。シェードを取り付ける、側面にパネルを取り付けて目隠しする、バラなどのつる性の植物を絡ませて視線を遮るなどの方法で、パーゴラ内のプライバシーを確保できます。パーゴラの屋根部分にも植物を絡ませれば、高い場所からの視線カットも可能です。

 

自転車を停めるサイクルポートや駐車場に設置するカーポートも、敷地内のプライバシー確保に役立ちます。サイクルポートの側面にパネルなどを設置すれば、停めてある自転車を隠せると同時に敷地の奥も隠せるので、自転車から家族構成を知られにくくなり、敷地内のプライバシーが守れます。カーポートも目隠しに役立つ外構です。車が停まっているとき限定になりますが、車体が視線を遮り室内の様子を見えにくくしてくれる効果があります。

 

ガーデンルームも室内のプライバシーを確保する効果があります。ガーデンルームとは、おもに掃き出し窓に設置する、壁や屋根をガラスやアクリルのパネルで作った小さな部屋のことです。屋根があるため雨の日も使用できます。日当たりもいいので、子どもの遊び場や趣味の部屋、洗濯物干しのスペースとして使えます。
外からの視線を遮りプライバシーを確保しながら快適な時間を過ごせる場所となるでしょう。

 

目隠を設置する際に考えるべきこと

プライバシーの確保のために目隠しを設置する際には、視線の流れを明確にする、設置の際には隣家や周辺環境へ配慮する、住んでいる自治体に外構の設置制限があるか、などを確認する必要があります。外構を設置する際には自分の家であっても、自由に何でも設置できるわけではありません。隣家や地域の景観への配慮が必要です。場合によっては設置できないものもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

 

外構で目隠しを設置する際には、どこで何をしているときに、誰から見られたくないのかを明確にしましょう。視線の流れを明確にすると、どこに、何を、どんなデザインで、どんな高さで設置すればいいのかわかり、無駄なくコストを抑えながらプライバシー確保の目的を果たせるためです。たとえば、庭で過ごしているときに通行人から見られたくない、玄関から出たときに人と目が合うのが困る、洗濯物を見られたくないなどが挙げられます。通行人対策で塀やフェンスで囲む際も見られたくない部分は高くして、そのほかの部分は低くしておけば外構の設置コストが抑えられます。視線がどこから来るのかわかれば、部分的に外構を設置するだけでもプライバシー確保が可能です。自分の家の間取りやシチュエーションを書き出して、視線の流れを整理しておくとよいでしょう。

 

隣家に与える影響や、周辺の街並みから色合いや雰囲気が浮いていないかなども考えて、目隠しの塀やフェンスを設置する必要があります。ある程度の高さを持つ外構は、隣家の風通しや日差しを遮ってしまう恐れがあるためです。高さや色、デザインによっては、圧迫感や閉塞感を周囲に与えます。塀やフェンスが設置することで隣に住む人の生活に不具合が生じれば、トラブルになる可能性もあります。プライバシー確保のために外構を設置する際は、隣に住む人に設置する旨を伝えることが大切です。外から見たときにどう見えるかも考えて外構を設置するとよいでしょう。自分の家の外構は地域の街並みを構成する要素のひとつでもあるので、外構を設置する際には周辺環境との調和も考える必要があります。

 

自分の住む地域に外構などの設置に関する規制や、ルールがあるかどうかの確認も大切です。観光地などでは地域の景観を壊さないように、住宅に設置する外構に色や高さ、タイプが指定されていることがあります。規制がある地域は、古くからの街並みが残っている場所や、観光客が多く訪れる場所などです。
規制は各自治体が行っていますので、各市町村のホームページで確認ができます。プライバシー確保のために外構を設置する際には、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。自分の家だからといって何でも自由に設置できるわけではありません。安全や地域の景観と文化を守るために、法律や自治体のルールをよく確認しておくことが必要です。

 

まとめ

プライバシーを守るため目隠しを設置する際には、デザイン性も取り入れると防犯面や地域との不調和を起こすリスクを減らせ、外観も向上します。設置前に視線の流れを明確にし、地域の景観に伴うルールを把握することで、無駄を省き地域環境とも調和した快適な暮らしを実現できるでしょう。吉村建設では、街並みや建物のデザインを考慮し、お客様のご要望に沿うよう機能性とデザイン性を併せ持った質の高い外構工事を提供しています。目隠しの設置にも対応していますので、お気軽にご相談ください。

 

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