打ちっ放しコンクリート塀の魅力とメンテナンス方法
打ちっぱなしコンクリート塀は、高級感や存在感がありデザイン性に優れています。ただ、打ちっぱなしコンクリート塀とは何か、どのような魅力があるのかを理解してから採用したいのではないでしょうか。この記事では、打ちっぱなしコンクリート塀の魅力をご紹介します。メンテナンス方法も解説するので、外壁選びの参考にしてみてください。
打ちっぱなしコンクリート塀とは
打ちっぱなしコンクリート塀とは、コンクリートがむき出しの状態の塀のことです。コンクリートを枠型に流し込んで固め、そのまま外壁として使用します。外構の外壁にはタイルを貼ったり塗料を塗ったりすることが多いですが、打ちっぱなしコンクリートはこれらの工程を行いません。仕上げ材を用いないため、厚みがややなくなるという特徴があります。
外壁を作りつつ外構部分を少しでも広く確保したい場合にも適しています。外壁を作ると外構が狭くなる、閉塞感が出ることを心配している方は、厚みが少なくすっきりした見た目の打ちっぱなしコンクリート塀を検討してみましょう。なお、外構に打ちっぱなしコンクリートを用いる際は撥水材などの塗料を使うこともあります。
打ちっぱなしコンクリート塀はコンクリートならではのスタイリッシュな雰囲気を外構に取り入れられるため、モダンで現代的な住宅、外構に仕上げたい方に人気があります。デザイナーズマンションや現代的な建築物には、屋内の壁や外壁に打ちっぱなしコンクリートが採用されることも多いです。鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建物で、打ちっぱなしコンクリートを用いることが可能です。実際に自宅の壁にも打ちっぱなしコンクリートを使っている方であれば、外構に打ちっぱなしコンクリート塀を取り入れることでより統一感のある仕上がりになるでしょう。
打ちっぱなしコンクリート塀の魅力
打ちっぱなしコンクリート塀にはどのような魅力があるのか、デザイン、防音性、耐火性の観点から解説します。外壁を設置する際に何を重視したいかを考えながら、打ちっぱなしコンクリート塀ならではの魅力に浸ってみてください。
おしゃれな雰囲気の外壁にできる
打ちっぱなしコンクリート塀は、一般的なブロック塀と比べるとスタイリッシュでおしゃれな雰囲気を与えてくれます。ブロック塀は古臭い印象がある、ブロックとブロックの間のコケやカビの汚れが気になる方は、打ちっぱなしコンクリート塀を検討してみてもいいでしょう。
打ちっぱなしコンクリート塀は現代的な住宅やモノトーン調の住宅との相性もよく、導入することで見た目に高級感を与えてくれます。おしゃれな都会のホテルやデザイナーズマンションのような雰囲気、インテリアが好みの方にとっては、満足度の高い施工になるでしょう。
防音性を高められる
コンクリートは防音性が高く、自宅での音を周囲に広げにくいという魅力があります。木材と比べるとコンクリートは密度が高く、音を外部に漏らしにくいのが特徴です。自宅で小さな子どもがいる、ペットを飼っている、楽器の練習をする場合、騒音による近隣トラブルを防ぐためにも打ちっぱなしコンクリート塀は有効です。
また、自宅の外構が大通りに面している場合、打ちっぱなしコンクリート塀を採用することで車の騒音や通行人の話し声なども屋内に届けにくくなります。
耐火性を高める役割もある
コンクリートは耐火性が高く、万が一の火事の際の被害を最小限に抑えられるメリットがあります。木造住宅や木造の柵は、近隣からのもらい火事を起こしやすいだけでなく、自宅での火事の際も周囲に被害を広げてしまう可能性があります。
コンクリートの外壁があれば、自宅からの火事を周囲に広げにくく、外部からの火ももらいにくくなるでしょう。耐火性の高い外構にすることで、火災保険を安くできるというメリットもあります。
打ちっぱなしコンクリート塀を採用する際の注意点
打ちっぱなしコンクリート塀にはデザイン面や耐火性の面などで魅力がありますが、導入前には注意点も確認しておく必要があります。コンクリートの特性による注意点を押さえ、後悔しない外壁づくりをしましょう。
熱がこもりやすくなる可能性がある
コンクリートは、熱がこもりやすい特性があります。夏場は打ちっぱなしコンクリート塀自体が非常に熱くなるため、小さい子どもやペットが触れないように配慮しなければなりません。
また、打ちっぱなしコンクリート塀が溜め込んだ熱が外構にもこもりやすく、外構で過ごしにくくなる可能性があります。外構の熱が屋内にも伝わると、日中屋内でエアコンをつけていてもなかなか涼しくならない、冷房代が高くなってしまうというデメリットもあります。
汚れが目立ちやすくなる
コンクリートは水分を吸収しやすい特性があるため、外壁に使用する場合は雨によるシミの汚れが目立ちやすくなります。外壁には、屋外のほこりや排気ガスを含んだ雨が多く付着します。
これらの汚れは長期間放置することで打ちっぱなしコンクリート塀にこびりつき、水洗いしただけでは落ちてくれません。さらに、毎日汚れた打ちっぱなしコンクリート塀を目にするのは気持ちのいいものではありません。
メンテナンス費用が高額になることがある
打ちっぱなしコンクリート塀は、メンテナンス費用が高額になりやすい点にも注意が必要です。一般的なブロック塀や柵の場合、劣化が目立つブロックや柵を取り替えればメンテナンスは完了します。
ですが、打ちっぱなしコンクリート塀は面積が大きく、洗浄や補強でカバーしきれない場合はまるごと取り替える必要があります。
打ちっぱなしコンクリート塀のメンテナンス方法
打ちっぱなしコンクリート塀にはさまざまな魅力がありますが、劣化などの注意点も意識しておかなければなりません。完成当初の美しい打ちっぱなしコンクリート塀の状態を維持するためには、日々のメンテナンスも大切です。
打ちっぱなしコンクリート塀に必要なメンテナンスの方法を、内容や頻度とともに解説するので、ぜひ理解を深めてみてください。
洗浄
打ちっぱなしコンクリート塀の洗浄は、シミやコケ、カビの除去に有効です。長年屋外で雨風にさらされ続ける外壁は、徐々にシミ、コケ、カビなどの汚れが付着していきます。これらの汚れが目立ち始めたら、洗浄をおこなって外観の美しさを取り戻しましょう。高圧力の水道水で洗浄すると、ブラシで磨くだけでは取り除きにくいがんこな汚れも落としやすくなります。
カビはカビ取り用の洗剤を使うことでしっかり落とせるだけでなく、再度カビが発生するのを防ぐことも可能です。3~5年に1回程度の頻度が目安ですが、汚れが気になったらできるだけ早く取り掛かるようにしましょう。業者に依頼するほか、家庭用高圧洗浄機を購入して自分で掃除をおこなうことも可能です。
ひび割れ補強
打ちっぱなしコンクリート塀は、ひび割れの補強も随時おこなう必要があります。平らな面積が大きい打ちっぱなしコンクリート塀は、少しのひび割れでも目立ち、安っぽい印象を与えてしまいます。打ちっぱなしコンクリート塀は、経年劣化はもちろん、コンクリートの乾燥や地震、大雨による外壁全体のゆがみによりひび割れが発生します。
ひび割れの補強方法としてはセメントやモルタルで詰め物をしていく方法があります。小さいひび割れならホームセンターで材料を購入することで、自分で補強することが可能です。大きいひび割れが発生してしまった場合や、より自然な美しい仕上がりにしたい場合は、外構のリフォーム実績がある外構工事業者に依頼すると安心です。補強の箇所が多くなるとその分依頼費用も高くなるので、見つけ次第随時補強をおこないましょう。
塗装
打ちっぱなしコンクリート塀の美しさを長持ちさせるには、塗装をおこなうことも大切です。外壁塗装に使う塗料によって、さまざまな効果を期待できます。塗装をすることでシミやカビを防げるだけでなく、乾燥を防いでひび割れを発生しにくくすることも可能です。打ちっぱなしコンクリート塀のメンテナンスの一環として洗浄や補強をおこなったら、仕上げに塗装を施すことも忘れないようにしましょう。シミやカビを防ぐ素材を用いた塗料や、乾燥しにくい素材が使われている塗料など、目的に合わせて最適な塗料を選びましょう。
吉村建設の打ちっぱなしコンクリート塀施工事例
吉村建設は、これまで数々の打ちっぱなしコンクリート塀の施工を行ってきました。当社は外構工事の施工実績が多数あり、外壁施工においても豊富な経験を持つ職人が在籍しているのが強みです。打ちっぱなしコンクリートは施工が難しく、美しい仕上がりにするには熟練の技が必要です。
当社では自社で職人1人ひとりに丁寧な研修をおこない、高品質な打ちっぱなしコンクリートを提供しています。写真付きで施工事例を紹介するので、こだわりのデザインを見つけてみてください。
打ちっぱなしコンクリートと木の柵の融合
打ちっぱなしコンクリート塀と木の柵が融合した外壁施工事例です。打ちっぱなしコンクリート塀は外部からの視線をシャットアウトできるメリットがある一方、外構全体を窮屈な印象にしてしまう可能性があります。
こちらの施工事例のように、木の柵と融合させることで、視線をさえぎりつつ解放感を確保することが可能です。木の柵があることで、子どもの遊具やウッドデッキの掃除道具、さらにガーデニングのプランターなどを吊るしておけるようになります。長く外構で過ごす時間を楽しみたい、掃除を楽にしたい方には、打ちっぱなしコンクリート塀だけでなくこのように柵を取り入れる施工を検討してみてはいかがでしょうか。
モダンな雰囲気を引き立てる打ちっぱなしコンクリート
グレーとブラックを基調としたモダンな雰囲気の住宅にマッチする打ちっぱなしコンクリート塀の施工事例です。色ムラのない美しい外壁が完成しました。玄関口を背の高い打ちっぱなしコンクリート塀でしっかり隠すことで、プライベートを守ることが可能です。面積の大きい打ちっぱなしコンクリート塀は外構の顔ともなる存在です。
吉村建設の職人は豊富な経験を持っている上、しっかりと研修を受けています。打ちっぱなしコンクリートは型枠にコンクリートを流し込んで固め、枠を外すまではどのように仕上がるかわからないという不安があります。後悔しないためにも、施工事例と業者の実績を確認してから依頼しましょう。
高級感を演出する打ちっぱなしコンクリート
打ちっぱなしコンクリート塀とヴィンテージウッド調のスタンプコンクリートがマッチした外構の施工事例です。外部から庭や駐車スペースが見えないようにしたいという依頼のもと、背の高い打ちっぱなしコンクリート塀を設置しました。一般的なブロック塀よりもすっきりとした印象を与えるだけでなく、こだわりを感じられる高級感のある仕上がりになるのが打ちっぱなしコンクリート塀の魅力です。
このように高い外壁でも、打ちっぱなしコンクリート塀を採用すれば閉塞感を抱きにくい仕上がりになるでしょう。メンテナンスの手間を軽減できるスタンプコンクリートとも合わせて、お庭で過ごす時間が楽しくなるようなデザインを提案しました。
まとめ
打ちっぱなしコンクリート塀はデザイン面だけでなく防音性や耐火性などの魅力もある一方で、定期的なメンテナンスが必要という注意点もあります。施工が非常に難しく、実力も経験も豊富な業者に依頼しなければ美しい仕上がりにはなりません。外壁は住宅、外構の顔ともいえる存在です。満足度の高い仕上がりを長期間維持するには、打ちっぱなしコンクリートの施工事例が豊富にある業者選びと、施工後の定期的なメンテナンスが大切です。