外構リフォームの最適なタイミングとは?放置する危険性や業者選びのコツを解説

家も外構も引き渡し直後は景観・機能性に優れていますが、月日が経つにつれて経年劣化は進んでいくもの。しかし、適切なタイミングで外構リフォームできれば、大掛かりな修繕をせずに施工ができ費用の節約につながります。この記事では、外構リフォームの具体的なタイミングを耐用年数や素材の状態といった観点から詳しくご紹介します。

外構を長年リフォームしないとどうなる?放置の危険性とは

外構は住宅の印象や外観を美しくするだけでなく、住まいの快適さや安全性などの機能性を上げる役割を果たしています。しかし、築年数が経過してもメンテナンスせず放置すると、見た目の劣化だけでなく深刻な問題へとつながる可能性があります。

 

まず挙げられるのは、住宅の美観性が低下する問題です。門柱やフェンス、アプローチなどの汚れが目立ったり、ひび割れが生じたりすると、住宅の外観が古びて見えてしまいます。外構は来客や通行人の目に触れるものでもあるため、古びた印象になると、周囲から「手入れが行き届いていない家」と見られる可能性があるのです。

 

また、外構を長年リフォームしないと、住宅の安全性が低下する可能性があります。例えば、老朽化したブロック塀やフェンスは、地震や突風で倒壊するリスクが高まります。特にブロック塀は重さがあり、自然災害で倒壊した場合、人的被害をもたらす危険性がある点に注意しましょう。東京都練馬区が平成30年に区内の全てのブロック塀を調査したところ、約18,000件のうち約1,600件が「傾き・ぐらつきなどがあり、危険性が高い」と診断されました。

 

参照:練馬区|ブロック塀撤去パンフレット

 

ブロック塀やフェンスに限らず、老朽化した外構は人的被害をもたらす可能性を少なからず持っています。外構をリフォームし、劣化箇所を補修すれば、危険性が改善されて長く安心して住める住まいを実現できるでしょう。さらに、住宅の機能性の低下も無視できません。玄関アプローチの段差が崩れると転倒の危険が増し、排水設備が劣化すると庭や駐車場に水がたまりやすくなります。こうした不具合は日常生活の不便だけでなく、補修工事の費用増加を招く原因にもなります。

 

外構は、常に雨風や紫外線にさらされている部分です。新築当初はきれいで美しかった外構も、築年数が経つにつれて劣化し、次第に美観性・耐久性の低下、不審者侵入などの問題を引き起こす可能性があるのです。住宅を長く快適に使うためには、定期的な点検と計画的なリフォームが欠かせません。

 

外構リフォームのタイミング

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外構やエクステリアは経年劣化するものですが、それぞれの耐用年数を把握しておくことでリフォームを行うタイミングを逃さずに済みます。外構の素材ごとの耐用年数と素材がどのような状態になったらリフォームするタイミングなのか、自宅の外構と比べながら確認してみてください。

 

塀・フェンス・門扉

塀やフェンスの耐用年数は、10〜30年程度と長持ちしやすいのが特徴的です。リフォームするタイミングは痛み具合やサビが見られる場合には、素材の劣化が進んでいるため早めに修繕する必要があります。

 

たとえば、ブロック塀の耐用年数は30年でメンテナンス頻度が少なくランニングコストがかからない素材ではありますが、ひび割れや欠け、カビの発生が見られると強度が劣ってしまいます。 頑丈な素材とはいえ雨風によって徐々に劣化が進み災害時には倒壊してしまう危険性があるので、早めのタイミングで外構リフォームを検討しましょう。

 

門扉は、扉の開閉する際に騒音がしはじめたらリフォームの目安です。サビ程度であれば門扉の張り替えで済みますが、老朽化が進むと耐久性や安全面といった観点から危険性が高い場合は、基礎から工事をする必要がありコストがかかるため注意が必要です。

 

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駐車場・アプローチの舗装

駐車場やアプローチなどの舗装で使用されるコンクリートは、耐久性に優れている素材で、耐用年数も20年と長いため経年劣化がそれほど目立ちません。しかし、耐荷重が大きい車が長期間駐車したり動かしたりすると負荷がかかりやすく、ひび割れや沈下してしまう可能性があるため、リフォームが必要になります。

 

またコンクリートは温度変化に弱い特性があるため、直射日光が当たることにより膨張や収縮を繰り返すことでひび割れが起こりやすいです。部分的なひび割れをそのままにしておくと広範囲に広がり、水分が浸透して基礎の鉄筋が錆びてしまいます。鉄筋が錆びてしまうと耐久性や耐震性が低下してしまい倒壊の危険性が高くなるため、早めに外構リフォームを検討しましょう。

 

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カーポート

カーポートは支柱や屋根などにサビや変形、基礎部分にヒビや陥没が見られたら、リフォームが必要なタイミングです。劣化が確認できた段階でリフォームしておかないと、大雨や暴風で倒れてしまう危険性があるため注意してください。

最近のカーポートは、台風の豪雨や暴風などを考慮した設計がなされているので、強度や雨の受け流し精度は向上しています。現在のカーポートだと不安を感じるときは、買い替えを検討するタイミングのひとつです。子どもの成長や独立により「小さな車から大きな車へ」または逆にサイズダウンする際にも、外構リフォームのタイミングに適しています。

 

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ウッドデッキ

ウッドデッキは雨や紫外線によってダメージを受けやすい外構設備です。1〜2年と比較的早い段階で色褪せや塗装の剥がれがみられるので、その際にはリフォームをするタイミングの目安です。

色褪せが進んでも機能しなくなるという訳ではありませんが、見栄えの観点から古さが目立ってしまいます。2〜3年後には、苔やカビが発生し木材の腐食を促進させてしまうのです。塗装だけではカバーできない場合は、木材の交換といった大掛かりな補修が必要になります。手間とコストを軽減するためにも苔やカビなどの繁殖が見られたら早めに外構リフォームを検討しましょう。

 

施工事例:お客様のご要望にお応えします🤗

 

庭に芝生がある場合には、芝が枯れたり、はげたりといった状態が見られたら外構リフォームをするタイミングです。緑溢れる美しい景観を保つためにも定期的なメンテナンスはもちろん、張り替えを実施する必要があります。

芝生は好きなタイミングで張り替えてもよいという訳ではありません。外構リフォームの最適な時期は3〜5月頃の春です。芝生が成長しやすく、この時期に張り替えをおこなうと地面に根づきやすいからです。暑さが落ち着く9月の終わり頃も張り替える時期として適しています。

 

外構リフォームはどこに依頼すべき?

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外構リフォームを依頼する方法としては、ハウスメーカーと外構工事専門会社の2つの方法があります。新築を建てる際には、家の施工を担当しているハウスメーカーに外構も一緒に依頼するケースが多いですが、リフォームも同じ業者に依頼することが可能です。下請け業者に施工を依頼すると仲介料が上乗せされるため、費用が割高になる点を覚えておきましょう。

 

外構空間を専門としていない業者だと、仕上がりがイメージとは異なった空間ができてしまう可能性があります。コストを抑えたい方やデザイン性の高い外構にこだわりたい方は、外構工事専門業者に依頼しましょう。外構工事専門会社はお客さまとの打ち合わせから施工まで一元管理しており下請け企業が入らないので、仲介料がかからないため費用を抑えることが可能です。周辺に外構工事専門業者が少ないと探すのに時間がかかるといったデメリットはありますが、外構に関する専門知識と技術に優れているため、満足度の高い空間づくりを実現できるでしょう。

 

ハウスメーカーは、10〜30年保証といった手厚いアフターサービスがついており、保証期間内であれば無償で修理してもらえるケースが多いです。外構設備やインテリアの一部に傷や欠けといった小さなリフォームも行いますが、多くは下請け業者が担当します。そのため、依頼や変更点の連絡をしてもすぐに対応してもらえなかったり、対応が翌週になる可能性があります。工事の緊急性が低いものであればハウスメーカに依頼する方法でも問題ありませんが、庭の立水栓が破裂といった緊急を要するトラブルは、急いで駆けつけやすい近辺の外構工事専門会社に問い合わせしましょう。

 

外構リフォームは、部分的な改修がメインになるため数十万円前後で工事ができるケースが多いです。支払い時の負担を抑えたい方はリフォームローンを活用するのもひとつの方法です。全体的な外構工事の場合は住宅ローンを活用できますが、ハウスメーカーとの契約で住宅の請負契約書のなかに外構工事が含まれているといった条件をクリアしなければ融資の対象になりません。しかし、外構リフォームの際に活用できる「リフォームローン」は住宅ローンのように施工業者が限定されない、審査に通過しやすいといったメリットがあります。

 

外構リフォームを失敗しないための対策

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外構リフォームでよくある失敗は、コストを抑えようとして、施工範囲を限定的にしたり、インテリアのグレードを低くしたりすると「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうことです。

 

たとえば、砕石敷きやコンクリートの範囲を抑えてアプローチや駐車場部分だけに限定してしまうと、家の裏を浮く際に泥がぬかるんで洋服や外壁が汚れてしまいやすいです。家全体の景観を美しく保ちたい場合は、建物周り全体にしっかり砕石やコンクリートを敷き詰めましょう。

 

門柱やアプローチ部分に低価格な外構インテリアを設置してしまうと、建物と上手く調和がとれない、満足のいかないデザイン性になってしまったと失敗に感じてしまうケースも多いです。庭やアプローチ部分を地面のむき出し状態にしておくと、雑草が生え虫が発生しやすくなります。雑草を抜いたり、除草剤をまいたりすることで対処できますが手間がかかるため、お手入れの負担を減らしたい場合には、コンクリートで舗装するのが最適です。

 

駐車スペースで多い失敗がカーポートの大きさです。費用を抑えることを優先してしまいカーポートの大きさを小さくしてしまうと、車の出し入れや乗降がしにくくなってしまいます。日常的に使う空間だからこそ十分な広さを確保しておきましょう。

 

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理想の外構リフォームを進めるコツ

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外構リフォームを行うことにより、家全体の景観だけでなく利便性向上にもつながり、日々の暮らしやすさも高まります。経年劣化によって少しずつダメージが蓄積された外構をリフォームで改善し、理想の空間にするためにも4つのコツを覚えておきましょう。

 

リフォームの目的を明確にする

外構リフォームの目的を明確にしておかないと工事終了後に「仕上がりのイメージと違った」「使い勝手が悪くなってしまった」といった問題が出てきます。再度リフォームすることはできますが、その分費用がかかってしまうので注意が必要です。目的を明確にしておくことで、工事に必要な設備やインテリアを選びやすくなり具体的なプランを立てられるようになります。

 

大まかな予算を決める

値段が高い素材はデザイン性や機能性が優れていますが、全ての素材をグレードアップしてしまうとリフォームの予算を超えてしまうため、優先順位を決めておくことが大切です。 予算内で抑えるためにも「どのスペースにこだわりたいのか」「こだわりたいエクステリア」など、リフォームの依頼をする前にあらかじめ決めておきましょう。

 

外構から家までの導線を考える

外構リフォームは全体の工事と同様に家と外構空間を別として捉えるのではなく、家と一体化しながらプランを作っていくことがポイントです。敷地・建物プラン・カーポート・アプローチ・庭の位置など動線のつながりを考慮することで、リフォーム後も住みやすい空間になります。また、家全体にも統一感が生まれるのでデザイン性の高い空間構築にもつながります。

 

実績が豊富な業者を選ぶ

多くのリフォーム業者がありますが、できるかぎり要望を聞き入れ最適なプランを提案してくれる業者を選ぶことで、理想の外構リフォームが進めやすくなります。実績がある業者ほどお客さまのご要望や予算内に見合ったリフォームプランを提案できるので、公式サイトなどで施工実績数や施工事例を調べてみましょう。

 

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まとめ

外構は雨や風といった外的要因で劣化が進みやすいです。そのため、耐用年数を目安に定期的な点検をしてリフォームすることが大切といえます。適切なタイミングでリフォームを行うことで外構空間の景観を美しく保てるだけではなく利便性や安全性を高めることにもつながります。比較的劣化が浅い段階で修繕できれば、大掛かりの工事をせずに済むので費用を抑えることが可能です。外構リフォームはどのタイミングですべきか、修繕のタイミングを判断するのに悩まれている場合は、外構工事専門会社である当社までお気軽にご相談ください。